揺れるように

ソロ活動の記録とひとりごと

卒業

 

 

 

 

最近ずっとglobeばかり聴いている。

私は依存気質なので、気に入ったら気がすむまで同じものばかり食べてしまうのだけど、音楽も同じで、気がすむまで同じアーティストの歌をずっと聴いたりする。

音楽に関しては、かなり心身の状態に左右される。

心身ともにダメージを受けているときは暗い歌を聴きたくなる。

ダメージから回復したいときはアイドル系の明るい歌を聴きたくなる。

元気なときは普通の(普通ってなんだ?)明るい歌を聴く。

2年前に抑うつで起き上がれなくなったときは、BiSHのVOMiT SONGしか聴けなかった。

VOMiT SONGはYouTubeにアップされているので是非聴いていただきたいのですが、相当病んだ歌です。アイドルらしからぬ。

その病み具合が当時ほんとうに心地よくて、VOMiT SONG以外の歌が全く聴けなかった。

ほんとうに、ひどく落ち込んでるときは明るい歌を聴くこともできない。

私が10年以上好きなミュージシャンの方の歌は全体的に暗いんだけども、最近はその暗さがなんとなく心に重く感じられるようになり、昔よりは明るい歌を聴くようになった。

行き止まりみたいな歌を聴くことが減るのは喜ばしいことだと思う。

 

高校生の頃からずっと好きなミュージシャンがいて、高校生の時の私は「なんて心地いい音楽に出会えたんだ!」と感激したものだけど、最近はなんとなくそのミュージシャンの音楽から離れている。

いや、いざ聴いたらやっぱり波長が合うし、最高な気分になるけど、前みたいに毎日聴く感じではないな、と。

10年近く毎日聴いてきたのに、なんか今になって「毎日はちょっとな」という気持ちになってきている。

確かにすごくいいんだけど、どの歌もちょっと重いんですよね。

今の私にはちょっとだけ暗い。

きっと私が少しだけ変わってしまったからなのだと思うけど、ずっと好きでいたものを手放す時って案外呆気ないんだなと思う。

もっと感慨深かったり、三日三晩枕を濡らしたりするのかと思っていたけど、セミが脱皮して羽ばたいていくように、当たり前の過程として「卒業」のような感覚で、「好きなものをそれほど好きではなくなる」ということがあるんだなあと感じた。

 

ここ2年で、今まで縛られてきたことから徐々に卒業していっている。

新しいことに興味が出たり、新しい習慣を作ってみたり、長年続けてきたことをやめてみたり。

私は学生時代に卒業というものを体験した時、「やっとこの生活や周りの人とおさらばできる」としか感じたことがなかったので、前向きな卒業を体験したのは初めてのような気がする。

前向きに卒業してみると、自然と次のものに向かえるのだなあと感じている。

「これでおしまい」「やり切った」と感じることがどれほど心にいいか、清々しいかを肌身で感じている。

よかった、卒業を選んでよかった。

 

ずっと悩んできたことも、今ではそんなに大した悩みではなくて、なんとかなると思える。

ひとつやふたつ、人生の中に解決しない問題やどうしてもやりたくないことがあったからって、それだけで全て不幸になることはない。

少しくらい問題を抱えていても、やりたくないことがあっても、大丈夫だ。

それらを除いた人生が続くだけで、ひとつやふたつ欠けただけでダメになることなんてない。

だから私はこれからも不幸にはならない。

どう転んでも、不幸にはならない。

消えない傷もあるけど、それはそれなりになんとかなる。

こう思えるようになっただけで、大きく前に進んでいると思う。

 

少しずつ少しずつ快方に向かっている。

障害もだけど、人間として快方に向かっていて、ほんとうに喜ばしい。

生きているのは捨てたもんじゃないなと感じることが増えてきた。

ほんとうに微々たる変化だけど、それでもそのひとつひとつが大きな進歩だ。

生きていくことに絶望していた十代の私に教えてあげたい。

あなたは三十手前になってかなり生きやすくなるからそれまで待ちな、と。

 

もう今の私では行くことのできない場所に何度も行ったり、そこで娯楽を楽しんだり、今までいろんなことを体験させてもらった。

楽しかった。

ずっと画面の向こう側の人だと思っていた人を見られたりしたのはすごくいい思い出だ。

これからも無理のない範囲で楽しいことに費やすけれど、もう無理はしないというのが条件として大きい。

無理をやめることは、勇気が必要だった。

肩の力が抜けて、気を張り詰めないで自分のペースで歩いていられるのは、心地いい。

楽しい。

一時的に落ち込むことはあっても、今は生きていて楽しい気持ちが大きい。

 

人なんか救わなくていい、完璧にならなくてもいい、無理をしてまで人と一緒にいなくていい。

人が怖くてもいい、やりたくないことがあってもいい、逃げてもいい。

人からどう言われようと好きな服を着たらいい、そんなに化粧に時間をかけなくてもいいし、あれやこれやしなくてもいい。

気を抜いて、肩の力を抜いて、笑顔で生きられるのが一番いい。

頑張って綺麗にすることはいいことだけど、それに追い詰められるなら、ハイヒールもスカートも選ばなくていい。

嫌なことは、人からどう正当化されてもやらなくていい。

合わない人とは離れればいいし、価値観が合わない人とは無理に仲良くしなくていい。

 

思えば今まで我慢や無理をすることが当たり前になっていた。

自分の意思を曲げてでも、相手の正論を飲んできた。

もうそういうのはやめにした。

自己犠牲が過ぎる自分からの卒業。

こんなに清々しいとは思わなかった。